三菱一号館美術館で開催されているショーメ展についてご報告します。
ニシトキコ
ショーメ展「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界ー1780年に始まるエスプリ」が、三菱一号館美術館で2018年6月28日から始まりました。
開催初日にさっそく観に行ってきたので、今回はショーメ展について感想とともにご報告します。
目次
ショーメ展、「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界ー1780年に始まるエスプリ」について
最初にショーメについて簡単にご説明し、ショーメ展の開催概要や鑑賞の所要時間をご紹介します。
ショーメとは
ショーメ(CHAUMET)は1780年に創業されたフランスの宝飾品メーカーです。
老舗ジュエラーが集まるパリのヴァンドーム広場の中で、もっとも長い歴史を持っています。
ナポレオンがショーメに豪華な宝飾品を注文したことから、王侯貴族階級を顧客として発展していきました。
現在ショーメのジュエリーコレクションには、絆をイメージしたリアン・ドゥ・ショーメ、ナポレオンの妻の名前を冠したジョゼフィーヌ、自然をモチーフにしたガーデンなどがあります。
ショーメ展、「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界ー1780年に始まるエスプリ」の開催概要
「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界ー1780年に始まるエスプリ」では、18世紀後期から現代に至るまでのショーメの宝飾品やデザイン画、写真など約300点が展示されています。
東京駅近くの三菱一号館美術館で開かれています。
開催日程は2018年6月28日〜9月17日です。
ショーメ展の所要時間は?
全部見て回るのに、私の場合の所要時間は1時間くらいでした。
三菱一号館美術館の開館が朝10時だったので10時ちょうどくらいに行って開館と同時に入り、11時くらいに出てきました。
説明書きも読んで、気になるジュエリーはずっと見てゆっくり鑑賞したつもりでしたが、結局所要時間はだいたい1時間でした。
開催初日の平日午前で空いていたので、展示室内の移動がしやすかったのはあるかもしれません。
ショーメ展の作品についての感想
特に興味を持った展示品の感想をお伝えしていきます。
写真を載せていない作品もあるので、私の拙い文章だとどんなジュエリーか想像しにくいかもしれないのが申し訳ないです。
見応えのある展示ばかりでしたので、ぜひ三菱一号館美術館で実物をご確認ください。
ハチドリのエグレット
フォトスポットで撮影したハチドリのエグレットの写真です。
エグレットとは、頭に飾る羽根状のジュエリーを指すようです。
実物を観ましたが、ハチドリが飛んでいるような動きのある造形でした。
パンジーの花のティアラ
こちらもフォトスポットで撮影したパンジーの花のティアラです。
細工が細かくて、ゴージャスでした。
今回のショーメ展では、王侯貴族階級に愛されたショーメらしく、ティアラの展示が多くありました。
麦の穂のティアラ
この美術展のチラシやチケットにもなっている麦の穂のティアラは圧巻でした。
ダイヤモンドがはめ込まれた麦の穂が、風になびいているように見えました。
写真でも綺麗でしたが、実物はダイヤモンドの輝きも感じるため迫力が違いました。
6羽のダイヤモンドのツバメの連作
6羽のダイヤモンドのツバメの連作は、6羽のツバメが遠くに飛ぶほど小さく見えるようにサイズ違いで作成されていて、アイデアが興味深かったです。
ツバメの飛ぶ様子がとても可愛かったです。
バヤデール・ネックレス
直径2㎜未満の小さなケシ真珠をつなげたロングネックレスです。
つなげたケシ真珠が何本も束ねられ太いネックレスになっていました。
小さなパールをいくつもつなげるのは気の遠くなるような作業だなあと思いながら観ていました。
数多くのパールが集まった様子は迫力がありました。
バヤデールとは、ヒンドゥーのダンサーが身に着けるネックレスに由来するそうです。
タコのネックレス
ジャスパーという緑色の石で作られた海藻のネックレスに、クリスタルのタコが足をからめている様子を表現していました。
タコが海藻にからみつく様子は、かなりインパクトがありました。
ジュエリーというより芸術品という感じでした。
展示テーマ
下のようなテーマでジュエリーやデザイン画が展示されていました。
Ⅰ 歴史の中のショーメ
Ⅱ 黎明期のミューズ
ー(1)皇妃ジョセフィーヌ
(2)王妃オルタンスと皇妃マリー=ルイーズ
Ⅲ 戴冠!ティアラの芸術
Ⅳ 旅するショーメ
ー(1)時間旅行
(2)水平線の彼方の新たな世界へ
Ⅴ 自然を愛する
ー(1)自然史
(2)「この光輝く金と宝石の世界」(ボードレール)
Ⅵ 身につける芸術=ジュエリー
Ⅶ キネティック・アートとしてのジュエリー
Ⅷ 透けき国へーショーメと日本
ショーメ展の道中も楽しい
ショーメ展に向かうまでの道中も楽しかったです。
東京駅から三菱一号館美術館へ行く
せっかくショーメの宝飾芸術を観に美術館へ行くので、美術館への道中も芸術に触れながら行きたいと思って歩きました。
JR東京駅から歩くなら、丸の内南口改札から出ます。
丸の内南口改札から天井を見上げた写真です。
東京在住の方にはもうお馴染みだと思いますが、改札を出てすぐに干支の彫刻や大鷲のレリーフが施されたドーム型天井を見ることができます。
東京駅の国指定重要文化財である丸の内駅舎は、2012年に創建当時の姿に復元され、上の写真のようになっています。
そして美術館へ向かうには、丸の内南口を出て左前方にあるKITTEの前を通ります。
KITTEは日本郵政が手がける商業施設です。
KITTEから振り返って東京駅を眺めると上の写真のように見えました。
改札を出てから5分ほどで三菱一号館美術館に着きました。
近いですね。
三菱一号館美術館は、2010年に開館しました。
この赤レンガの建物はジョサイア・コンドルの設計で、三菱が1894年に建設した三菱一号館を復元したものです。
美術館の赤レンガの壁にショーメ展のたれ幕が下がっていました。
晴れていてよかったです。
三菱一号館美術館の前にある一号館広場には、エミリオ・グレコの彫刻作品《うずくまる女NO.3》が展示されています。
一号館広場は、昼頃になると丸の内で働く人たちでいっぱいになっていました。
こんなおしゃれな場所で昼休憩を過ごすなんていいですね。
美術館の入口です。
期待に胸が高鳴ります。
ショーメ展、展示室へ
チケットを買って中に入り、音声ガイドもお借りしました。
音声ガイドの声は、俳優の谷原章介さんと女優の桐谷美玲さんです。
谷原さんの低音ボイスと桐谷さんの可愛いお声で各展示の説明をしてもらいましたよ。
開催初日の午前中で平日だからか、ごった返すことなくゆっくりと展示を観ていくことができました。
展示室の中は撮影禁止ですが、展示品の大きな写真を飾った部屋が「フォトスポット」として用意されていました。
こちらがフォトスポットの部屋です。
昨年2017年に京都国立近代美術館で開催された「技を極める―ヴァン クリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸」に行ったときも、こういう写真撮影OKのフォトスポットがありました。
ちなみに、帰宅後にパンフレットを見ていて気付いたんですが、私が撮影したフォトスポット以外に「戴冠!ティアラの芸術」の展示室も写真撮影OKだったみたいです。
ニシトキコ
美術館のあとはCafé1894でショーメ展のタイアップメニューをいただく
ショーメの宝飾品を堪能した後は、三菱一号館美術館にあるCafé1894で昼食をいただきました。
こちらのレストランは、ドラマ「相棒」や「半沢直樹」のロケにも使われているんですよ。
テレビっ子(死語でしょうか?)なので、そういうことだけはよく知っています。
ドラマ「相棒」ファンとしては立ち寄らずにいられません。
Café1894は、かつて銀行営業室として使われていた場所を復元したそうです。
テーブル席から見上げた写真です。
天井が高くて凝ったデザインですね。
ショーメ展のタイアップメニューがあったので、そちらをいただきました。
季節野菜のサラダ仕立て ホタテ貝のタルタル ラビゴットソース
鴨胸肉のロティ 牛蒡のピューレ ノワゼットソース
メニューは、ナポレオンの皇妃ジョゼフィーヌが愛したマルメゾン城の自然をイメージしているとのことでした。
美味しかったです。
私は昼食時に行ったので注文できませんでしたが、14:00〜17:00はタイアップメニューのデザートがあるみたいです。
こちらも美味しそうですね。
いただきたかったです。
ショーメ展の図録をお土産に買いました
お土産にポストカードと図録を購入しました。
図録を見ながら、家でショーメ展を振り返って楽しみたいと思います。
おわりに
ショーメ展に行く道中から美術館を出た後までのご報告でした。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
18世紀後期から現代に至るまでのショーメの宝飾品やデザイン画を見ることができ、貴重な経験になりました。